平野官房長官の発言が批判を浴びている。外国人参政権について「地方の意見は必要ない」とし、普天間基地問題についても「(反対派の当選を)斟酌する必要ない」と喝破したからだ。いかにもお白州のお上(おかみ)が居丈高になりながら、「お上は何々するものである。温情で持ってお前らにやってやる」と下々に言い放っているようだ。権力の行使の方法を知らない人が権力の座に座ると、突拍子のないことをするのが歴史の教訓だ。首相のスポークスマンであるべき官房長官がその「強権性」の馬脚を現した。野党時代にはひたすら「国民主権、地域主権」を訴えながら、いざ政権に就くとこの豹変ぶりは、権力の扱い方に慣れていない印象で危険である。
平野官房長官は何か勘違いしているようだ。まずは「地方主権」を訴えてきた民主党の姿勢からすると、その「地方無視」の発言は自縄自縛に陥っている。そして、権力は本来恐ろしいものだ。権力の定義は「暴力の独占」である。つまり、警察力と軍隊を握ることであり、単純明快だ。その分、権力を握る者には自制心も必要だ。それらを理解して発言して確信犯でいるのなら、これまたしたたかな政治家であるが、理解しないでこのような発言が出たのなら、官邸の意見を国民へ伝えるという重要な役割を自らぶち壊している。権力の何かを知らない官房長官の暴走をストップさせなければならない。
こんな中、自民党は今年の参院選で比例候補の70歳定年制を順守し、片山、山崎両氏を公認しないと発表したが、こんな当たり前のことで随分時間がかかったという印象だ。一方で、比例候補と保坂氏は70歳、島根選挙区の青木前参院幹事長は公認された。保坂氏は70歳を超えた比例候補だが、公認時に69歳だったという理由で公認されたし、76歳の青木氏は比例区でないから定年制は適用されないということになった。このように厳密に見れば、同じ70歳を超えていても公認される人と公認されない人がいることは理由がある。しかし、国民は選挙区だとか比例区だとかにこだわっていない。ただ、政治に志ある若い人をいかにチャンスを与え、この混迷の時代に活躍してもらえるかということを期待しているのだ。
参院選は一部の夕刊紙でもすでに選挙予測が載っており、自民は30台で、60台の民主にダブルスコアで負けるとある。小沢幹事長の一連の疑惑で、内閣も民主党も支持率が低下しているが、自民党がその受け皿になれないのは、そんな「定年制の適用」のような基本的な事柄さえできないことも起因している。私たちも毎日新年会に出続け、身近な有権者から意見を吸い上げている。こうした声を届けるため、自民党の内部からも進言しつづけなければならない。
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