【国会での発言】


平成18年4月14日(金)

健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第37号)

良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案(内閣提出第38号)

小児医療提供体制の確保等のために緊急に講ずべき施策の推進に関する法律案(小宮山洋子君外4名提出、衆法第17号)

医療を受ける者の尊厳の保持及び自己決定に資する医療情報の提供、相談支援及び医療事故等の原因究明の促進等に関する法律案(園田康博君外3名提出、衆法第18号)

○岸田委員長 次に、林潤君。


○林(潤)委員 自由民主党の林潤であります。

 昨年の特別国会で二回、障害者自立支援法を初めとして質問をさせていただきました。今通常国会では初めての質問であります。本日は、医療制度改革の関連法案についての質問をさせていただきます。

 日本国民ならだれでも持っている健康保険証、これが一枚あれば、資産、所得に関係なく、いつでも診察を受けられる、投薬や治療をしてもらえる。こうした国民皆保険制度、まさに戦後の日本人の財産というべきものでありまして、これを将来も持続可能なものにしていくために、今、改革の必要性がある、こうしたことは十分に理解ができるわけであります。

 二〇〇七年問題と言われるように、来年には団塊世代の大量リタイアが始まりまして、支えられる世代と支える世代、バランスが大きく変わりまして、近年は、こうした人口構成全体が高齢化する、こうした見通しから、日本のすぐれた医療を初め社会保険制度が本当に維持できるか、こうした心配がされているのもまた事実であります。

 年金、介護、医療、こうした社会保障を取り巻く状況というのは、一昨年に年金改革法が成立をいたしまして、ことしの四月からは障害者の自立支援法、そして改正された介護保険法、これが施行されまして、大きな変革期となっております。残された今回のこの医療制度改革ということにつきましても、まさに安全、安心を確保し、質の高いサービスを適切に受けられるような体制を構築するのがねらいだというふうに聞いております。

 一方で、保険給付の見直しの内容、保険者の再編統合などから、国民からは、国民皆保険が本当に維持をされていくのか、そして、医療費の切り下げが医療の質の低下につながらないか、こうした不安もあるわけであります。私も、つい先日、実際に地元鎌倉市内の医療現場を訪ねてまいりました。医師や病院関係者の方々と意見交換をする中、この法案について、不安あるいはおしかりの声というものをいただきました。

 私たち政治家の務めは、こうした国民の不安の声に正面からこたえ、信頼と安心を構築することにあると思いますので、こうした観点から本日は質問させていただきます。

 そこで、今回の医療制度改革、これが何を目指しているのか。国民皆保険や医療の質、こうしたことをどのように守りまして、そしてどのような将来的な改革のグランドデザインがあるか。こうしたことについて大臣にお聞きをいたします。

○川崎国務大臣 今御指摘いただきましたように、二年前に年金の改革をいたしました。今受給をされている方々にはマクロスライド制の導入、そして若者には負担増、そして基礎年金については三分の一から二分の一への税による負担増、こうしたものをしながら、持続可能なシステム、五十年後、百年後でも年金という制度がもつようなものにつくりかえなければならない。いろいろな御批判がある中でございましたけれども、やらせていただいたところでございます。

 昨年は、介護保険それから選挙後に障害者の自立支援法、そして医療という形で御審議をいただいておるところでございます。すなわち、人口構造が大きく変化する中で、国民皆保険制度を守りながら、どう今の医療水準というものを保ちながらやっていけるか。そこには多くの皆さん方の協力を得なければならない。

 そういった意味では、医療をされる皆さん方には、短期的に三・一六、薬価で一・八、そして診療報酬で一・三六、こうした引き下げをお願いした。御批判をいただいていることは承知いたしておりますけれども、やはり御理解を賜っていかなければならないだろうと思っております。また、現役並みの所得を持つお年寄りの皆さん方には、我々同様の御負担を、三割負担をお願いするということで今回の制度改正をお願いしていく。

 一方で、やはり短期的な処方だけではなく、長期的なシェアというものをしっかり持たなきゃならぬという中で、我が国は、一つは、入院の問題をしっかり国際水準に合わせていかなければならない。もう一つは、やはり生活習慣病に対する対策をしっかりとして、予防重視の医療というものに変えていかなければならない。そういった見地で、さまざまな改革を今回の法案に盛り込ませていただきました。

 そして、こうしたものを一つ一つやりながら、今、冒頭申し上げましたように、国民皆保険制度を守りながら、そして医療水準、医療技術というものは、多分五年、十年随分進歩していくものになるだろうと思います。そういった意味では、医療技術の進歩に合わせながら、実は見方を変えていかなきゃなりません。ちょっと年金と違うところでございます。

 五年後の医療技術はどのぐらいになっているか、十年後になって医療というのはどうなっているか、やはりそれを見ながら、そういう意味では二十年後の目安というものを持ちながら、やはり五年に一度ぐらいはしっかり全体の流れというものをとらえながらやっていかなければならないな、こんな感を私はいたしております。

 そういった意味では、これで万全ですかと言われますと、私はそういうお答えをいたしておりません。医療というのはまさに日進月歩、改革、改革を重ねながら、皆保険制度、そして医療の水準をアップする、そうした前提の中で進めていかなければならないだろう、このように考えております。

○林(潤)委員 大臣の答弁にもありましたとおり、二十年後の日本のこうした目安もしっかり考えていく、そこで日進月歩で変わっていく可能性がある、そしてこれで万全と思わない、そうした非常に謙虚とも言えるようなお話をいただきまして、非常に柔軟な対応をもってこれからも進んでいただきたいというふうに思っております。

 こうした改革のグランドデザインというものは理解をさせていただいたわけなんですけれども、こうした改革案、あるいは窓口の負担アップ、こうしたものが示されるたびに、やはり国民の側から見ますと、窓口の負担が今後もさらにふえていくのではないか、こう心配する国民も多いわけであります。

 現実に、私は九〇年代後半に新聞記者をしておりましたが、そのときも、サラリーマンの窓口の医療費負担というものがアップをしていた時期でありまして、町の人の声を聞いて取材をした経験があります。一様に、負担増に顔をしかめて不安な思いをしていた、こんな記憶がございます。

 こうした中、今回も、現役並みの所得がある、こうした高齢者の患者負担が二割から三割に引き上げられ、療養病床に入院する高齢者の食費、居住費も負担が見直されております。一方で、平成十四年、健康保険法等改正法の附則第二条におきまして、この給付割合について、将来にわたり百分の七十を維持すると明記がされております。つい先日、地元の医師とお話ししたときも、何割まで上がるんだ、本当に三割なのか、こういった声が聞かれていて、医療現場からも、まだこうした法律の方が浸透しているとは言えないのじゃないか、そのように感じました。

 こうした法律が根拠となりまして、今後も三割負担が続くと考えているわけですけれども、特例などを設けることなく今後も維持される、こういう解釈をしてよろしいのでしょうか。

○川崎国務大臣 基本的に保険をまず掛けていただくという趣旨からいいまして、私自身の感覚として、三割が限界だろう、このように思っておりますし、また、今お示しいただきましたように、平成十四年の健保法改正の附則において、「将来にわたり百分の七十を維持するものとする。」医療制度改革においても、上げるという議論は、一部変わった御提案はございましたけれども、否定されたということでございますので、こうしたものを維持すべく努力を積み重ねていかなければならない、このように思っております。

○林(潤)委員 大臣の三割が限界だと思うという所感は私も同じにするところでして、何としても窓口の三割負担というものをしっかり堅持していただきまして、将来の負担増につながることがないように、この改革によりましてしっかりと制度を構築していただきたいと希望をするわけであります。

 そこで、今回の制度改革のもととなっております医療給付費について質問をいたします。

 今回の改革を行わなければ二〇二五年度の医療給付費は五十六兆円との見通しを出しておりますが、これはどのような手法で導き出した数字なのでしょうか。これまでの試算についても、実際より高く見積もられた、こうした経緯もありまして、もっと低い水準ではないか、こうした医療関係者の指摘もあるわけであります。

 予測値の信頼が揺らげば患者の不信を招く。今、窓口負担、高齢者の方も負担がアップをしていくという中で、不信を招いてしまってはいけないと思います。これが意図的に高い数字を出したものではないという理解でよろしいのでしょうか。

○水田政府参考人 医療費の将来見通しについてでございますけれども、私ども、ただいま御指摘のとおり、二〇二五年度の改革実施前の医療給付につきまして五十六兆円になるものと見込んでございます。これは、足元の平成十八年度予算に基づく医療費を起算点といたしまして、一人当たり医療費の伸び率の前提として、平成七年から十一年度の実績を用いて機械的に算定した結果でございまして、意図的に高い数字を出したものではございません。

 この平成七年から十一年の数値をもとにいたしましたのは、平成十二年度以降、御存じのとおり、介護保険制度の創設、あるいはただいまお話がありました健保三割負担の導入、あるいは高齢者の定率負担、こういった医療費に大きな影響を与える制度改正が毎年のようにあったからでございます。

 なお、近年の現実の医療費の伸び率を見ますと、大きな制度改正のあった時期を除きますと、診療報酬改定による要因を除いた場合の医療費の伸びはおおむね三から四%程度で安定的に推移していることからも、医療費の自然体の見通しの前提として、平成七年度から十一年度の実績を用いたということは適切であると考えてございます。

○林(潤)委員 しっかりとこの五十六兆円という見通しに基づいて、さらに柔軟な対応をしていただきたいというふうに思います。

 今回の医療制度の改革では、国民的な健診や指導を通じまして、生活習慣病の予防を重要視し、そして将来的な医療費の抑制に努めている点、これは大変に高く評価をできるものだと思います。現実に、生活習慣病は国民医療費の三割を占めており、死亡数割合が六割ということであります。中でも、一人当たり年間平均約五百五十万という非常に高い医療コストがかかります人工透析、これにつながる糖尿病対策というものは非常に重要と私は考えております。

 糖尿病は、早期発見で疾病を予防し、さらには早期の治療によりまして、失明や腎不全など合併症を予防できるというふうにされております。つまり、医療機関が糖尿病患者をしっかりと把握いたしまして、定期的な診察を通じて適切に指導、治療をすることで、透析のような重症にならないで済むわけであります。

 医療費の抑制のためにこうした予防を推進する体制を国や自治体が整えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○中島政府参考人 ただいま御指摘の、糖尿病を初めといたします生活習慣病の対策におきましては、生活習慣病の有病者やその予備軍を健診などによりまして早期に発見し、保健指導により生活習慣を改善して、発症そして重症化の予防を行うとともに、早期治療を行い、重症化さらには合併症の予防を図るということが大変に重要でございます。

 今回の医療制度改革におきましては、医療保険者に内臓脂肪型肥満に着目をした健診及び保健指導を義務づけまして、保健指導を受けることが必要な者に対する保健指導の徹底を行うとともに、健診結果のデータを有効に活用して効率的な保健指導を行うことにより、生活習慣病対策の充実を図ることとしております。また、医療保険者による健診、保健指導の取り組みの効果を上げていくためには、都道府県が中心となりまして、健康増進計画に基づいて関係者の連携協力を推進していく体制を強化することとしております。

 厚生労働省といたしましては、今後とも、各都道府県と連携協力をいたしまして、総合的な生活習慣病対策を推進するための体制整備に努めてまいりたいと考えております。

○林(潤)委員 保健指導の徹底や患者のデータの活用、こうしたことを通じてぜひ充実をさせてもらいたいと思います。

 今回の、こうした糖尿病など生活習慣病の早期治療をしていくためには、健康診断で異常が認められた患者に対しまして医療機関に早期に受診をさせていく、これが極めて重要かと考えます。

 この場合、どんな方法で受診率というものを向上させようとしているか、お教え願います。

○中島政府参考人 糖尿病などの生活習慣病対策におきましては、健診の結果を保健指導や医療機関への受診勧奨に生かしますことにより、生活習慣病の発症及び重症化の予防を図ることが重要でございます。

 今後は、健診、保健指導の内容を見直しまして、内臓脂肪症候群の概念を中心に、健診結果によって保健指導の対象者を効率的に把握した上で、保健指導を必要とする者に対して、健診の結果を踏まえた効果的な保健指導を徹底することにより生活習慣の改善に結びつけるとともに、治療が必要な者に対しては、医療機関の受診による早期治療の徹底を図ってまいりたいと考えてございます。

○林(潤)委員 こうした生活習慣病に関連してなんですけれども、後期高齢者になってから生活習慣病にかかった場合、結果として医療費が高くついてしまう。こうした原因は、実は子供のころや若いときの生活習慣に始まっていると聞いております。

 こうしたことから、若い世代にも肥満予防など生活習慣病の対策が必要と考えますが、いかがでしょうか。

○中島政府参考人 ただいま御指摘いただきましたとおり、糖尿病などの生活習慣病対策におきましては肥満の予防などが重要でございまして、特に食生活の改善や運動の習慣化などが課題となっておりますが、こうした生活習慣については、若いころから正しい知識を身につけ、実践につなげることが重要でございます。

 しかしながら、子供の肥満の増加や食生活の偏りといったことも指摘をされておりまして、若年期の児童生徒とその親の生活習慣に関する実態を把握し、運動の習慣化や健全な食生活の実践といった取り組みを推進することが必要でございます。

 このため、平成十八年度におきまして、モデル事業として若年期からの肥満予防対策を実施することとしておりまして、子供のころからの生活習慣病の予防にも努めてまいりたいと考えております。

○林(潤)委員 また、関連なんですけれども、今回、四十歳以上となっているこの健診の義務年齢を引き下げることについて、将来的な感覚で結構ですので、検討材料とならないか、お聞かせ願います。

○水田政府参考人 お答えいたします。

 今回、健診につきまして四十歳から医療保険者に対して義務づけをしているわけでございますけれども、これは実は現在の老人保健制度におきましても四十歳から健診を行うということが根拠でございます。

 望ましくはもちろんそれ以前から、例えば三十歳からということもございますけれども、まずはこの四十歳からの健診義務づけということが着実に実施されるということが必要であろうと考えてございます。

○林(潤)委員 生活習慣病の対策は、まさに国を挙げて取り組むべき課題であります。二〇〇〇年に目標を定めました健康日本21では、適正体重の率や糖尿病の患者数、こうしたことについて具体的な数値目標を定めましたが、実際には、データ的に効果が上がっていない、むしろ悪くなっている、こうした事実もあるわけであります。

 こういう生活習慣病対策については、予防重視の観点から、さらに総合的な取り組みを進め、予算の充実や効果的なキャンペーンを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

○川崎国務大臣 この質問の答弁が一番苦手でして、体重と、一日何歩歩くのか、二つとも失格の大臣なものですから。しかしながら、今努力中でございますので、お許しを賜りたいと思います。

 健康日本21、健康フロンティア戦略に基づく総合的な取り組みをしてまいりました。平成十八年度予算においても、健康フロンティア戦略、働き盛りの健康安心プランによる生活習慣病対策等の推進に要する経費として四十八億円を確保いたしております。メタボリックシンドローム、内臓脂肪症候群に着目した効果的、効率的な健診、保健指導の推進、若年期からの肥満予防対策など、食育に関する国民運動の推進、受動喫煙対策等たばこ対策などを推進することといたしております。

 なお、今回の医療制度改革については、予防重視を柱の一つに位置づけ、運動、食生活、喫煙といった生活習慣の改善に関する国民の意識啓発に努めるとともに、医療保険者の役割を明確化し、効果的、効率的な健診、保健指導を義務づけるなど、生活習慣病対策を総合的に進めていくことといたしております。

○林(潤)委員 ぜひとも総合的に進めまして、国民的な生活習慣病の克服に努めていただきたいと思います。

 今回の医療制度改革では、医療費適正化という観点から、この給付内容や生活習慣病対策を初めといたしまして、さまざまな方策を取り入れておりますが、その中で介護療養型医療施設の廃止というものがございます。

 療養病床入院患者のうち、医師の対応が余り必要ない人について、病院ではなく在宅や老人保健施設に移行し、医療保険と介護保険を区別すること自体は理解できることであります。しかしながら、介護療養型施設の廃止、介護保険へ移行すること、これが強制力を持って要介護の入院患者の過剰な追い出しにつながらないかと、危惧する声が上がっているのもまた事実であります。

 まず、こうした追い出しはないと考えていいのでしょうか。大臣によろしくお願いいたします。

○赤松副大臣 今の、療養病床の再編に当たりまして入院している方々の追い出しにつながらないようにというこの御指摘、おっしゃるとおりだと思いまして、私どもも、断じて追い出しにつながらないということを大前提にしたいと思っております。

 今後六年間、医療、介護双方の病床について、円滑な転換ができるように経過的な類型を設けることにしております。また、介護サービスの基盤の整備につきましては、中重度者の在宅サービスや不足地域の施設サービスにつきまして、地方公共団体ともよく連携をしまして計画的な充実に努めて、御懸念のあるようなことがないように、しっかりと努力をしてまいりたいと考えております。

○林(潤)委員 追い出しには断じてつながらないということを大前提にしている、非常に現場の方から見ましても勇気づけられる言葉ではないかと思います。

 こうした中で一番問題なことは、療養病床の再編成に伴った受け皿の整備でありますけれども、これをどのように考えているか、お聞かせ願います。

○赤松副大臣 今回の療養病床の再編におきましては、療養病床は医療の必要性が高い患者の皆さんに限定して医療保険で対応する、そういう方向性とともに、もう一方、医療の必要性の低い方々への対応としましては、療養病床が老人保健施設等の介護施設に転換することによって、大きな改修をすることなく受け皿となることが可能である、こんなふうに考えているわけでございます。

○林(潤)委員 こうした介護療養型施設を廃止する中で、本当に豊かで安心な医療になっていくには、患者が希望すれば、病院ではなく、住みなれている、そして家族もいる自宅でも治療を受けられることだと考えます。

 しかしながら、在宅医療を受けられるようにするには、まだまだマンパワーを含めましてソフト面もハード面も環境の充実が大切だと考えておりますが、今後はどのように在宅医療の充実を図っていくのでしょうか。お聞かせください。

○松谷政府参考人 委員御指摘のとおり、患者さんの生活の質の向上の観点から、できるだけ住みなれた家庭や地域で生活を送ることができるよう、患者さんが希望する場合に在宅医療が受けられる体制の構築を一層推進する必要があるというふうに考えてございます。

 このため、今般の医療制度改革におきまして、在宅医療の推進を図るための医療法の改正や診療報酬の評価等を講じているところでございます。

 具体的には、一つには、主治医さんの役割の発揮や、介護を含む多職種での連携が図れるよう、地域で在宅医療に係る連携体制を構築いたしまして、医療計画にその機能を明示すること。

 それから二つ目には、患者さんの退院時に他の医療機関など在宅医療を提供するものなどと連携を図る、いわゆる退院調整機能の推進を図る。

 三つ目には、複数の医師の連携による二十四時間往診可能な体制の確保を進めること。

 さらには、在宅療養中の症状急変時の対応といたしまして、入院機能を有する医療機関を活用できるようにすること。

 五番目には、患者さん、国民への情報提供といたしまして、医療機関などが在宅医療を実施していることがわかるような一定の情報を都道府県に届け出していただきまして、その情報を都道府県が公表する制度を導入すること。

 最後に、ケアハウスなど居宅系サービスの充実や多様な居住の場での在宅医療の充実など、各般の措置を講じて在宅医療の推進をさらに進めていきたいと考えております。

○林(潤)委員 ぜひともそうした方向で在宅医療の充実というものを進めていただきたいと思います。

 最後に、こうした医療現場を支える中心となります医師の待遇や働く環境について質問いたします。

 小児科や産科などにおける医師不足というものは深刻になっており、その結果、医師の勤務状況も悪化をしていると聞いております。そのようになれば、医師の負担もふえ、医療の質が低下してしまうことが懸念をされますが、そのようなことがないように、今回の改正ではどのような取り組みに力を入れているか、お聞かせ願います。

○赤松副大臣 今御指摘のような小児科や産科におけるお医者さんの不足、こういう問題につきまして、労働条件の観点からいいましても、また医療安全の観点からいきましても、そういった事態があるということは好ましくない、そういう認識をいたしております。

 そのために、今回の医療制度の改革におきましては、こういった小児科、産科医の確保につきまして、都道府県で早急に小児医療、産科医療の医療機能の集約化、重点化の検討を行って、具体的な対策を講じることにしております。

 また、その取り組みを円滑に進めるために、小児医療や周産期医療などにつきまして、地域医療の連携体制を構築するための医療計画制度の見直し、また、そういった小児科、産科等における医師等の確保のために、都道府県が中心になりまして、大学病院など地域の医療関係者と話し合い、各病院に医師を派遣する仕組みなどを検討して実施していく枠組みの制度化など、法制度面の措置を講じることにいたしております。

 こういったこと等、予算、診療報酬等で対策を講じることを加えて、小児医療、産科医療における医師の確保に向けて総合的な取り組みを進めてまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。

○林(潤)委員 こうした総合的な取り組みを通じまして、医師の負担増や医療の質の低下に決してつながることがないようにお願いをしたいと思います。

 今回の医療制度改革は、マスコミ等でも内容が詳しく取り上げられておりますが、国民にとってはまだまだなじみが薄く、将来の負担にも不安があると思います。政府といたしましても、ぜひともこうした不安の払拭に努めまして、さらに信頼を構築できるような豊かな医療を目指して取り組んでいただくことをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。