11月14日
慶大弁論部VS早大雄弁会

 慶大弁論部は私の出身サークルです。「こうした弁論サークルは現在どうなっているか」という私にとっては面白い記事が11月13日付毎日新聞夕刊の特集ワイドに取り上げられていました。

 早大弁論部は創立100周年を迎え、先日に大隈講堂で記念式典が行われたそうです。竹下内閣以降は長い歴史の中でも特に黄金時代。竹下元首相だけでなく、森前首相も小渕、海部、石橋元首相も雄弁会出身です。玉沢、深谷両前代議士や青木・自民党参院議員会長や渡部・衆院副議長、藤波・元官房長官をはじめ、大臣経験者も並み居る勢いです。若手では郵政問題でマスコミ露出も高い荒井代議士がいます。

 対する慶大弁論部はというと、現職国会議員は、前田雄吉代議士のただひとり。元職でも戦後は木村勉・前代議士と最上進・元参院議員しか思い当たりません。慶大出身の総理は小泉首相、橋本元首相、犬養首相(戦前)と3人を数えます。また、現役大臣も塩川財務相、石破防衛庁長官、大島農水相ら6人が活躍しています。慶応の時代と言いたいところですが、わが弁論部ということに限ると、国会議員は少ないですね。そんな中で、今度の衆院選には私を含めて4人も立候補を予定しています。現職の前田氏(民主)、元職の木村氏(自民)、新人の及川氏(自民)と同じく新人の林(自民)の4人です。戦後の弁論部の歴史始まっても、これほど複数の衆院候補者がいるのは珍しいことのように感じます。

 何も政治家が良いわけでもないし、数が多いからといって必ずしも素晴らしいこととも限りませんが、何か政治に対して「このままではいけない。自分でも何とかしてやろう」という気概が感じられます。翻って、現役生はどうかというのが今回の記事です。私が現役時代も、政治家志望は少数派で、ましてや卒業後も進路を政治に限定しているメンバーは秘書も含めて、とてもレアなケースです。交流していた雄弁会でも、やはり少数派でした。現在、国分寺市議をしている木村氏などがそうですが、黄金時代からすると少なくなりました。

 現役生はノンポリが多くなったようです。雄弁会に入会するのも、政治家の登竜門としてではなく、弁論やディベート、政策論議をしたり、人生設計の可能性を考える場とするほうが多いようです。

 考えられる原因として、第一に政治家という仕事に魅力がなくなってきたこと。政治家の信頼が大きく低下したこともあるでしょう。度重なる不祥事に嫌気がしたのでしょう。第二に、これは大きな原因だと思いますが、政治家への道のりが並々ならぬものであること。衆議院、参議院と問わず、親から政治的地盤を受け継いだわけでもない一世の候補にとって、地盤を整えて国会に進出するのは資金的にも、人脈的にも容易ではありません。スタッフをそろえたり、後援会を維持するのも新人には大変な労力です。官僚や新聞記者などであっても、在職中はそれなりの大きな権限がありますが、落選すればまったくタダの人です。当選の可能性を模索しながら、そうしたリスクを背負うことは大きな勇気がいります。そして、第三に、政治家以外にもNPOなど社会貢献の道が大きく開けたことによるものでしょう。

 でも、多くの国民から受けた負託により、政治決断をすることは、なににも代えがたい社会活動のように思います。私の政治人生もまだ始まったばかりですが、現役の学生諸君にも、大きな志を持って人生を突き進んでもらいたいと切に願います。




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