12月5日
波紋を呼んだV字型回復

 何が波紋を呼んだのかというと、11月27日付の毎日新聞の社説です。見出しは「V字型回復を素直に認めよ」。小見出しが「9月中間決算」でした。ポイントは、「2002年度の9月中間決算で、売り上げが1%程度の減収、経常利益が40%近い増益になった」というもの。銀行が貸し渋りを続け、不良債権が処理できていない状況において、経営者がリストラや新たな市場開拓などでようやく成し遂げた業績ゆえ、収益構造や財務体質が改善されたとみるべきという主張です。

 社説によると、「決算の数字こそが事実なのだ。今後の米国経済の見通しや、それが日本経済に与える影響、外国為替市場の見通しなどは予測だ」と締めくくっていました。日本経済が悲観論一色にある中で、珍しい社説だと目をひきました。

 いずれにせよ、エコノミストがしたり顔で景気の不安をあおるのはそろそろいい加減にやめたほうが良いのではないかと考えさせられました。内閣府の7〜9月期のGDPの実質成長率(概算)も年率換算3%と高率だといいます。実感がないのは、株価や土地が低迷しているからかも知れません。都心の一部の土地やマンションはすでに値上がりしている地域もあります。無論、日本列島全体が地価高騰するような時代は当分というか今後も来るかどうか分かりませんが、景気は国民の感覚もあります。

 不安材料よりも、データ的な好材料を挙げ、いかに景気回復に結びつけるか。来年は景気回復の兆しが見られるような、肌で感じられるような一年になれるように、エコノミストの方にもご協力をお願いしたいものです。




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