12月14日
発泡酒増税よりもやるべきこと

 自民、公明、保守の与党3党が発泡酒の税金を350ミリリットル1缶当たり10円増税することに同意しました。来年度の税制改正で実施されるようですが、たばこも1本当たり10円、ワインも720ミリリットル1本当たり10円増税される見通しとなりました。

 税収自体はこの増税分により、3000億円程度上がるようですが、たばこやワインはともかく、発泡酒については「企業の血のにじむような値下げの努力を無為にし、ビールより安い発泡酒を飲んでいる市民に無用に負担を強いる」ような、かなり安易な発想に思えます。

 企業努力によりせっかく10円値下げでき、消費者に還元されるはずだった分は増税により、国に取られてしまったような感じがします。銀行ひとつにとっても、金利はゼロ。借り入れの利率は安いけれど、依然貸し渋りは続いています。つまり、金利として預金者が享受すべき恩恵は今は不良債権処理や金融機関の経営体力の強化に使われています。

 実は年末に、支持者にあいさつ回りをさせていただくと、こんな発泡酒や銀行の金利の話題から「増税だけでなく、国もほかにやることあるでしょう」「庶民の楽しみを奪うな」などと厳しい意見をいただくことがあります。しかし、こうした主張もまっとう至極。行財政改革や特殊法人の民営化など、国や行政機構が血を流して体質改善に努力しているような姿勢が目に見えないのが原因だと思います。

 値上げは1998年12月以来だということです。この間、郵便料金や首都高速の値上げなど検討されましたが、いずれも世論の力で凍結させてきました。今年に可決した医療制度改革関連法案は、サラリーマン本人の医療費自己負担を来年4月から2割から3割に引き上げ、政府管掌の健康保険の保険料を7・5%から8・2%に引き上げる内容です。こうした動きを「取れるところから取ろうという発想だ」と切り捨てる意見もあります。

 どの時代も増税に関して国民に理解をいただくのは難しいようですが、不況の上に、リーダーの不祥事により信用が落ち込んでいる昨今ではなおさらのことのように感じました。「こういう時こそ構造改革を本当に進めなければならない」と新たに誓います。




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