4月10日
「政治とカネ」にけじめを

 衆院予算委員会で参考人として招致された加藤紘一・元自民党幹事長が、元秘書の脱税事件や政治資金流用の疑惑で、政治不信を招いたとして「政治的」、「道義的」、「社会的」責任を取って議員を辞職をしました。

 加藤氏はかつて国会議員70人を数える自民党の名門派閥「宏池会」の領袖で、総裁の筆頭候補にもなりました。「加藤政局」により傷ついた信頼についても、全国を行脚して市民と対話したり、国論を二分した靖国公式参拝でも小泉総理の良きアドバイザーとなるなど復帰に向けて着実に歩みを進めていた矢先でもありました。また、幹事長時代に自民党に復党を希望する議員を多く受け入れたり、前回総選挙後には国政候補者の公募を試みるなど懐が広い人柄で、政策的にも外交や高齢者対策など幅広い識見があった方だけに、今回の件は誠に残念です。

 構造改革を進める小泉総理としては、改革を支持するグループ一角のトップが議員辞職したことで、構造改革の一層の推進とともに、「政治とカネ」の問題にさらなるけじめを示す必要に迫られました。

 「政治とカネ」の問題は今に始まったことではありません。一番必要なのは、政治家がリーダーたる自覚を持ち、公私の区別をはっきりとすることです。秘書の給与流用問題についても、疑惑を追及すべき社民党など野党が渦中にある中では、総理のリーダーシップは非常に重要です。不信の払拭に向けては、再発防止の法律制定も大事です。しかし、運用すべき政治家の資質が最も問われていることを、我々国民は注視しなくてはなりません。




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