3月7日
坂井議員の逮捕許諾請求に思う

 人材派遣会社から受け取った1億2千万円もの献金を報告書に記載していなかった(ヤミ献金)として、前衆院厚生労働委員長の自民党代議士、坂井隆憲氏が政治資金規正法違反容疑で逮捕許諾請求の手続きがなされました。

 この「政治とカネ」の問題は一向になくなる気配がありません。自民党政治制度改革本部でも赤字企業からの企業献金禁止など改革案を議論していた段階で、こうして改革に向けて取り組んでいた矢先でした。

 私は毎朝街頭で、景気の問題、そして政治の信頼回復についての2点を訴えています。昨年はスキャンダル国会ともいうべきで、スター級議員が政治とカネの問題で続々と国会の場を去っていきました。にもかかわらず、昨年下半期から今年までは失業率も5・5%と過去最悪を記録するなど国内では景気が悪く、国際的にもイラクや北朝鮮の問題で、いまひとつ政治とカネの問題は後回しにされてきた感もありました。でも、絶対にこのままでいいはずがありません。

 政治改革を掲げて38年間続いた自民党政治を下した非自民の細川内閣誕生から10年。最高実力者だった故金丸信・元自民党副総裁の脱税事件をきっかけに政治改革ブームが高まり、新党から多くの新人が当選しました。しかし、10年経って政治は良くなったでしょうか?

 私は良くなっていないと思います。細川内閣で成立した政治改革四法案のうち、政党資金助成法は、癒着の温床となる企業献金を廃止する代わり、年間約309億円もの税金を各政党に分配する制度です。この制度により、政治家個人に寄付はできなくなったものの、政党支部には今まで通りに献金が可能で、実態は企業献金廃止とはほど遠いものになりました。また、政策中心の政治活動を充実させるという目的から、政策担当秘書を新たに公設秘書として増設するという改革も、実際には給与を流用する対象が一人分増えただけでした。

 こうした政治改革の制度が悪用され、実際にはほとんど進歩しなかったことを国民は見抜いています。この10年間に政治とカネのスキャンダルで何人の政治家が逮捕されたでしょうか?細川内閣以後だと、中尾栄一元建設相、山口敏夫元労相、中島洋次郎元運輸政務次官、山本譲二元代議士、鈴木宗男元北海道開発庁長官、新井将敬元代議士(逮捕前に自殺)、友部達夫元参院議員、村上正邦元労相、小山孝雄元参院議員…。これだけで9人です。

 こうした政治家の不祥事が明るみに出るたびに「もういい加減にしろ」という国民の怒りの声が聞こえてきます。政治改革を進めるには、最終的には情報公開を進めること、そして政治家個人の自覚と責任に任されているということです。与党だからこそ「絶対的権力は絶対的に腐敗する」ということを認識すべきです。

 制度を改善したとしても、泥縄式では改革は進みません。小泉内閣は今国会で政治とカネの問題について、特に企業献金をどう規制するのかを道筋をつける必要があります。




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