写真5月17日
医療制度改革法案で強行採決!
私にとって初めての強行採決でした。17日正午過ぎ、厚生労働委員会の委員長席のマイクは駆け寄った野党議員により奪い取られ、もみくちゃになりました。与党議員がそれを制止します。外野の議員用傍聴席にも与野党から多数の応援議員が50人ほど詰め寄り、国会はさながらプロレスのリングサイドのようになりました。私は正規の委員ですから、淡々と法案に賛成するために起立をしましたが、強烈な体験でした。
 強行採決は17日、午後0時半ごろ、厚生労働委員会で、医療制度改革法案をめぐって行われました。この法案は、団塊の世代リタイヤにより、年間30兆円かかる医療費が今後毎年1兆円ずつ増えていくと予測されることから、健康保険証1枚で病院にかかることができる「国民皆保険制度」を維持・持続し、総合的に安全で安心な医療を提供できるようにするため、制度の改変を目指すものです。
 同法案は具体的には、@70歳以上で現役並みの所得がある高齢者の医療費の窓口負担アップほか、乳幼児の医療費優遇措置の拡大A全国の寝たきり老人を少なくしようと、療養型病床38万床を15万床に減らして老人保健施設などに移行しつつ、リハビリを重視し、介護保険適用とすることB40歳以上の全国民に健康診断を義務付け、成人病の予防に役立てることC医者の診療報酬を削減ほか、薬価の引き下げ、などを柱としたものです。
 これまでに4月上旬から36時間も集中審議が尽くされ、特に地域によって医師が偏在している実態や、産科や小児科の医師の成り手が少なくなっている点も浮き彫りになってきました。将来的な医療費予測数値の根拠や、療養型病床への移行についても、多くの懸念が示されましたが、大臣はじめ厚生労働省からも完全な満足と言えないものの、一定の見解や、不安解消に向けた言質を取ることができました。福島、福岡両県で地方公聴会も実施し、人の命に関わる法案であるからこそ、多くの議論を尽くしてきました。
 野党側は「議論はまだ折り返し地点だ」と主張しており、多くの議員はヒステリックに反対の声を上げながら、委員会では怒鳴り声で(何で怒鳴る必要があるのだろう?)質問をしていました。また、同じ法案を長く審議していると、論点は重なることが多く見られ、議員になる前職が医師や医療従事者が多くいることから、論点もかなり専門的で枝葉末節なものもあり、議論が堂々巡りになりました。もっと深い本質の議論がなされるべきだったと思います。
 そこで、大方の議論は尽くされ、論点は浮き彫りになったとみて、委員会で採決に踏み切ったわけです。私たち与党にとっては、当然の判断だと思います。
 先輩議員は「林君、今回の強行採決は、おおよそ強行採決とは呼べないよ。本当に阻止するつもりなら、(与野党の理事間で委員会の運行を話し合う場所である)理事会室から(実際に採決を行う議場である)委員会室に行かせないように、実力行使をするべきだ。年金改革法案や住専などの時はそんな例があった。今回は野党も織り込み済みだろう」と冷めた表情で話していました。同法案は参議院に送られ、本会議で成立が見込まれます。 
     




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