9月24日
総裁選のご意見メールに感謝します
 昨日、福田康夫さんが自民党総裁に選出されました。そして今日は自民党役員の人事が決まり、党三役に選対委員長を加えた四役にすべて派閥の領袖が就任しました。明日にも首班指名で福田総裁が指名され、組閣に入ります。全てはこれからが始まりです。
 この間に長い政治空白を生んでしまったことにお詫び申し上げるとともに、与党議員としても一刻も早い建て直しに向けて尽力することをお誓い申し上げます。
 一方、総裁選の最中には、たくさんの方からメールをいただきました。多くは総裁選で私が福田さん支持を明確にしていることを危惧する内容でした。こうしたご指摘に心より感謝申し上げます。ご指摘を大きく分類すれば、@福田さんの国家観や歴史観に関し、自民党が保守政党でなくなってしまうという危惧、A派閥談合で総裁候補が決まってしまい、昔の自民党に戻ってしまうという危惧、2点に対するものです。
「多くの国民は国家観より生活を求めている」

 @について言うと、国家観や歴史観だけで総裁を選ぶとすれば、私は麻生さんの方に近いことは事実です。保守系一回生議員による「伝統と創造の会」の副幹事長も務めており、憲法問題の担当もしております。また、毎年8月15日の終戦記念日には、戦没者(そして祀られてはいませんが、非戦闘員で亡くなられた方々にも)のご冥福を祈るために靖国神社へ参拝してきました。
 しかし、参院選で自民党が歴史的大敗をした原因を考えると、やはり国民生活の安心と安全を第一にやってほしいという国民の声に十分に応えられなかった点にあります。これに加えて来年4月には高齢者医療の負担増が見込まれ、2010年までに公的年金の国庫負担分の不足金を補うための消費税アップも検討しなくてはなりません。財政収支を合わせ、無駄をなくしていく改革の流れは正しいとしても、老年者控除や定率減税を廃止した上に、市民税や住民税まで上げ、さらにここまで国民に負担増を強いる必要があるのか疑問に思います。福田さんの政策は高齢者医療や障害者自立支援法についても見直しを明言し、弱者への視点から配慮しています。
 一方、麻生さんの内政政策は、年金についてもその財源に消費税1%を当て、年金記録の問題にも言及していますが、大幅な政策転換ではなく、現状のままです。こうしてみると両候補の間には内政についても大きな違いがあります。国家の根幹に関わる防衛・教育・憲法については、安倍内閣が主体的に取り組んできましたが、それに力点を置くあまり、十分に内政に関して対応できませんでした。こうした国民的な負担増の流れを変えるほうが、国家観や歴史観よりも最優先すべき課題だと思ったからです。
 福田さんが外交的にも中国に近く、皇室典範改正についても、女系天皇を容認することについての危惧も寄せられました。しかし、リーダーが交代することで、すぐに自民党が保守政党から堕落するような流れにつながるわけではありません。堕落する流れを作らせないことこそ、与党議員の大切な仕事です。
 小泉総理の数年におよぶ靖国参拝は、当初反発も食いましたが、今では何故問題なのか、報道されるにつれて国民的な理解が進むようになり、かえって冷静な議論ができるようになりました。昨年の皇室典範改正が持ち上がったころ、私は仲間とともに女性は容認するが女系は受け容れられないとして一回生で反対の署名を集めました。結果として改正案の提出が見送られました。今後もこうした場面での議員のまとまった対応は不可欠と考えます。

「もはや派閥は機能していない」
 Aについて言うと、派閥談合で国民の望まない総裁候補が決まったという観方は、必ずしも当たらないと考えます。まず、総裁選期間中の報道各社の世論調査結果によると、福田候補の支持はおおむね50〜60%、麻生候補の支持が20%台で、特に福田候補は女性に人気がありました。さらに、ネットによる世論調査でも、福田27%、麻生28%くらいで、ほぼ拮抗していました。つまり、高齢者からネット世代も含めた国民全体で、福田さんは相当数の支持を得ており、「国民は福田さんを望んでいない」ということにはなりません。国民は安定した政権を求めている証とも言えます。私も世論調査であまりにも不人気な総裁候補を支持するつもりはありません。
 しかし、派閥が前面に出るばかりに、それによって本来人気と実力を兼ね備えた候補者(例えば小泉総理のような)が立候補できなかったり、いつも負けてしまったりすれば大問題ですが、投票結果を見れば、もはや派閥は機能していなことは明白です。
 福田候補330票、麻生候補197票という結果は、予想以上に麻生さんの善戦です。これは派閥政治ではいけないという自民党の危機感の表れで、派閥に捕われないで自民党議員の個人個人が良心に従って投票した結果です。福田さんを擁立するプロセスでは、派閥がある程度の機能を果たしたことはありますが、逆に党内で全く基盤を持たない候補者は安定した政権運営をするのが難しくなります。麻生さんは小泉さんのような強烈なキャラクターがありますが、その点がかえって安定感(もうこれ以上閣僚の不祥事はやめてほしい、珍しいことよりも堅実に進めてほしいという国民の声)というキーワードからすると、遠い感じがしたのではないでしょうか。
 国民は改革の流れで、大きく生活の負担が増し、閣僚の不祥事が続き、政治そのものに辟易していると感じています。まずは福田総裁の政権が今後いかにして国益と国民生活を守ることができるかにかかっています。課題が山積しているからこそ、政治に注視していただきたいと思います。これからも皆さんのご意見メールをどしどしください。





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