富士山と林武について
林武は生涯に何度か富士と取り組んでいる。昭和40年ごろ、芦ノ湖スカイライン沿いの崖上にバラックのアトリエを建てて制作に没頭した。「富士山の美しさは完璧な均整美である。すばらしいつりあいの形であり、あのように均衡の美をもった高い山は、世界のほとんど類がない。ありとあらゆる人が見て、美しいと感じるつりあいの美の、一種の見本である」と述べている。(「美に生きる」より、林武著・講談社